こんばんは。今日の一枚はこちら。またまた「パワー9」からご登場いただきます。
Timetwister マナコスト:(2)(U) ソーサリー 効果:{各プレイヤーは、自分の墓地と手札を自分のライブラリーに加えて切り直す。その後、カードを7枚引く。(その後、Timetwisterをそのオーナーの墓地に置く。)}
おそらく、このTimetwisterが「パワー9」の中で最も効果のわかりにくいカードでしょう。Mtgはゲーム開始時の手札が7枚(より少なくなることもありますが、原則的には。)のゲームですから、このカードは手札と墓地に関して、ゲームをリセットするような効果になります。それがなんと合計3マナで打てるのです。って何が強いのか、直感的にはわかりづらいですね。
このカードの強さは大きく二つに分けられます。一つは1枚のカードで最大7枚もの手札を増やせる点です。このカードを唱えた時点で手札が0枚なら、実質的にこのカードは7ドローしていることを表します。明日の記事で紹介しますが、3マナのカードの相場は2ドローです。このカードの優れている点がお分かりいただけるでしょう。(ただ、相手にも7枚の手札を渡してしまう点は無視できません。もっとも、このカードを使うのは1ターンの手札の消費が非常に激しいコンボデッキが代表的です。コンボデッキというのはカード複数枚の相互作用によって爆発的な力を出し勝利を目指すデッキのことなのです。要するに、Timetwisterを打たれた後というのは、コンボパーツがそろいやすくなっていることを表しますから、次のターンが回ってこないことも多いというわけです。)
もう一つの強さは、相手の手札をめちゃくちゃにできるという点です。昨日までに紹介した、Black LotusやMoxシリーズのような「マナ加速」カードからこれを1ターン目に唱えると、相手の手札はまだ何もできていない(ことがほとんどです。たまに後攻なのに動けたりします。また今度お話ししますね。)のに、全てを入れ替えることが強要されます。ゲームの開始時には手札が7枚になるまで引いて、いやなら引き直し続け、引き直した回数分のカードを山札の一番下に戻す、「マリガン」と呼ばれる手札の選別作業が行われます。必死にマリガンして集めた大事なカードたちを、まだ何もできていないのに全てリセットされたら……悲しい気持ちになりますね。こうした「コンボデッキを妨害できる点」もTimetwisterの強さです。
Timetwisterは「パワー9」の一角でありながら、ヴィンテージで制限カードとして使えるだけでなく、唯一「統率者戦」という多人数向けの遊び方でも使えます。これはこのカードがBlack Lotusのように「ただひたすら強いカード」ではないことに起因しています。適当に使ってもパフォーマンスが良いとは限りませんからね。
今日はこの辺で。ではまた!
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