AGRIEE記事

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さてさて、第二回目は神奈川県三浦市で農業を営まれている、ブロ雅農園の鈴木さんにお話を伺いました!

三崎口駅からバスでソレイユの丘へ。ソレイユの丘には小さい頃に何度かきたことがあって、全然覚えていなかったけれど懐かしいといえばそんなような気もしました。笑

ブロ雅農園さんはFacebookで見つけました。名前をみた瞬間から、なんだこの面白そうな農園名は…!と思い、絶対にお話聞きに行きたい!と意気込んでいました。ですので、今回取材対応してくださった鈴木さん、本当にありがとうございます。

ちなみに、気になる農園名の由来はなんと、鈴木さん自身のあだ名なんだそうです。お話を聞く中で、ブロ雅さんこと鈴木さんはとても強い軸を持って農業をされている方なんだということを感じました。鈴木さんは、SNSの自己紹介欄などにも書かれてるのも拝見しましたが、「農業は面白い」というのをテーマに農業を営んでいるそうなんです。

私自身は農業って面白そうだなと思う部分は多くありますが、やはり大変な部分の方が大きいのではないかと思ったりもしています。だからこそ、農家さんの中には仕方がなく農家を継いだけれど、心から楽しんで農業をしている、という人はそんなに多くないのではないかなという勝手な偏見は持ってしまっていました。ですが、鈴木さんは紛れもなく、心の底から楽しんで農業をしている一人でした。

鈴木さんが「農業は面白い」と思っていたのは昔からなんだそうで、お父さんの影響が強いそうです。鈴木さん曰く、お父さんは変わり者だと言います。暇があれば畑に居たい、と言い、死ぬときは畑で死にたいと言っていたこともあるそうです。それほどまでに鈴木さんのお父さん自身が畑が好きで、その姿をみて育った鈴木さんもやっぱり同じように畑に魅力を感じているとのこと。ちなみに鈴木さんのお父さんは、とっても先見の明のある人で、時代の流れよりだいぶ先にコンテナを使いはじめていたそうです。コンテナというのは野菜とかを入れているプラスチックの折り畳めるケースみたいなもので、最近の農家さんは皆コンテナを使っています。ですが以前はダンボールしか使っていなかったそうなのです。

関係あるかないか際どいラインではありますが、私がアルバイトしている飲食店でも、つい半年前くらいまでは仕入れた野菜は全て段ボールに入って届いていたのに、最近は全てコンテナに入って届くようになりました。そのような時代の流れの変化を予測し、数年前からいち早くコンテナを取り入れていた鈴木さんのお父さん、さすがとしか言いようがないですね。

いや冷静に先見の明どころの騒ぎじゃなくすごすぎますね。笑

そんなこんなでお父さんのすごさをお聞きしたのち、再び鈴木さん自身のことをお尋ねしました。鈴木さんは先ほども述べたように強い軸をもった人で、話を聞く限りこれまで行ってきた全てのことにとても一貫性と言いますか、そう言ったものを感じるんです。

ときは、鈴木さんが農業高校に通われていた時まで遡ります。お父さんの姿を見て、当時すでに農業の魅力を感じ、農業の面白さというものを知っていた鈴木さん。農業高校の周りの生徒たちはいわゆる「親が農家だから仕方がなく農業をやることになった」というイヤイヤで農家になる子達ばかり。それを見てきたから、卒業後はすぐに農家にならず、農業高校の先生になったそうです。まずは農業高校で、これから農家になる子達に農業の面白さを伝えたい、そうしてまずは先生という立場から「農業は面白い」というテーマのもとに動きはじめました。

そして、数年後、ついに鈴木さんは農家としての立場から「農業は面白い」を伝えるようになります。現在、鈴木さんは農家になってから5年目くらいとのこと。少量多品目でなんと年間100種類もの作物を育てているとのことです。三浦市は大量少品目の農家さんがほとんどで、すごく珍しいそうです。農業体験に訪れる小学生も多いとのこと。私も実際畑を見せていただきましたが、ものすごく面白い。

同じトマトなのに隣の列には違う種類のトマト。違う色のトマト。もう少し進むと白いナス、長いナス、同じナスなのにこんなに違うのか…!ともう10代も終わりかけの私でも、お恥ずかしながら大興奮して一人ではしゃいでしまいそうでした。笑

1番のお気に入りはレモンバジルでした。バジルの葉っぱなんだけど、レモンの香りがするんです。これとこれはどこが違うんだろう、とか、なんで色が違うんだろう、とか考えながら畑の中を見させてもらうだけでも、なんだか冒険をしているような気持ちになりました。

これ、農業体験できる小学生うらやましすぎる…笑

私ももう一度小学生に戻って、学校行事でブロ雅農園さんで農業体験させてもらえる人生を生きたい!!!!笑

面白いのはそれだけじゃないんです。なんとなんと、こんなステッカーとカードも作っていらっしゃるそうなんです。

(写真)

何これかわいい。。。。。スマホケースに挟みたい。。。。笑

育てている野菜一つ一つのキャラクターを作ってカードにしたりして、子供たちに覚えてもらいやすようにしているんだとか。最高すぎる。鈴木さんは「半分は趣味みたいなものですけどね(笑)」とおっしゃってましたがそれまた最高すぎる。

鈴木さんの農業にはこのように所々に自分も楽しみ、みんなにも楽しんでもらう工夫がたくさんありました。たとえば、こちら、三浦の特産品でバターナッツという野菜です。これになんと顔をつけて売っているそうなんです。

(写真)

なんかめちゃくちゃ可愛い笑

それだけでなく、喋らせちゃったりしてるんだとか

(Twitter埋め込み)

なんか愛着湧きすぎて、食べるんじゃなくて、買ったら家に飾りたい。。。笑

こんなこと考える農家さんほかに絶対いません。笑

また、鈴木さんは「農家の日常は一般の人にとっての非日常」なんだと言っていました。多くの農家さんは、自分の日常は普通のものと思い込んでいるけれど、視点を変えてみたら実はすごく面白いものなんだとか。

私の友人は「祖母の知り合いが祖母の畑にネギを持ってきてくれるんだけど、祖母が畑にいないときにはネギを土に埋めて生えてるみたいにすると傷みにくいからネギを生やして置いていってくれるんだ」とサラッと言っていました。彼女にとってそれは割とよくあることみたいですが、私にとってはえ!?!?!?って感じだしぜひその光景を見てみたいと思いました。きっとそういう感じ。笑

鈴木さんが実際におっしゃっていたのはこちら。この、大バズりしているツイート。

収穫した作物ってもちろん味も大切だけれど、やっぱり見た目も大切なんだそうです。見た目が悪いと、味は同じでも、どうしても見た目が悪いとB品になってしまいます。だから農家さんは変な形の野菜が採れても嬉しくない、どころかむしろ困るんです。でも、鈴木さんは違うんです。

面白い形のものを見つけることをこうやってとても楽しんでるんです。

農業はもちろんものすごく大変だけれど、鈴木さん自身が誰よりも楽しんでやっていること、それがすごく感じられました。そして、それが何よりも鈴木さんがおっしゃっていた「農業は面白い」という言葉の説得力を増していたように感じました。

農業って本当に楽しそう。もちろん、ただならぬ鈴木さんの努力あってのこの楽しさなのは間違いないと思いますが、それでも、改めて農業の面白さを再確認できた貴重な時間になりました!

鈴木さん!本当にありがとうございました!私もカード集めたいです笑

貫通錯誤
カードゲームとボードゲーム(ゴールデンエッグラー,mtg,シャドバ,Blade Rondo,自作など)を嗜んでいます。カードゲーム、音楽、動画についてなどと、根強いファンを誇りたいショートエッセーの現代錯誤という連載を書いていきます。
noteでも(ほぼ同じ内容を)公開しています。⇒https://note.com/sakugo_suzuko

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