こんにちは、ガソリン価格の上昇に財布が追い付かないIBKです。今回はクラシック音楽の中でも鉄道が登場する2曲をご紹介しようと思います。
1800年代、イギリスで鉄道が誕生するとヨーロッパ中の列強国は鉄道を導入します。当時ヨーロッパ最大の帝国だったオーストリアも例外ではありません。1837年にオーストリア北部鉄道が開業し、帝国領内に鉄道が次々に延ばされていきました。その路線網の一部は現在もオーストリア連邦鉄道として使用されています。そしてこのオーストリア発の鉄道、北部鉄道の開業を記念してエドゥアルド・シュトラウスが作曲したのが作品番号45番、ポルカ・シュネルの「テープは切られた」(原題:Bahn Frei)です。そしてその後作られた蒸気機関車の旅をイメージしてつくられたのが作品番号70番の同じくポルカ・シュネルの「蒸気をあげろ」(原題:Mit dampf)です。
どちらの曲も疾走感が特徴です。当時の人々にとって鉄道は画期的な交通手段でしたからその衝撃が曲を通して伝わってきます。強いて言うならば「テープは切られた」の方が曲の展開がワンパターンなのでこのあたりから鉄道を未知のものとして捉えていたゆえの不安感も若干伝わってきます。対する「蒸気をあげろ」ではトンネルや鉄橋、変わりゆく風景などが表現されています。私の感覚では「汽車の蒸気音とジョイント音→流れる景色と田園風景→トンネル、鉄橋の通過→駅の停車→はじめに戻る」というような展開が想像できます。皆さんはどうでしょうか。個人的にこのあたりの機関車はいわゆる現代の大型の機関車ではなく発展過程の小さな蒸気機関車がイメージされます。
また両曲とも演奏者によってアレンジが大きく異なるのも特徴の1つです。「テープは切られた」はウィーン・ニューイヤーコンサートやアンドレ・リユによる演奏などが有名です。途中で汽笛の音を再現する演奏などもあり、探せば探すほど面白くなります。また「テープは切られた」は日本の運動会などでも使用されているようですね。
さて今回はエドゥアルド・シュトラウスの2曲をご紹介しました。ぜひ皆さんも聞いてみてくださいね。
ではでは
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