化学アレルギーへの処方箋#2 化学の世界地図

連載第2回です。

ライター一同今週は用事があった為記事の更新が少なかったのですが、自分も久しぶりなので感覚を失っています(かりふぉるにあからの挑戦状②はストック記事です)。
まあ気楽に書いていきます。気楽に読んでください。

始める前に、化学アレルギーへの処方箋#1 化学とは?で説明した、この連載におけるアンダーマーカーの使い方を確認しておきます。
青アンダーマーカーが引いてある部分は重要な内容です。ここだけでも理解していただけたらと思います。
赤アンダーマーカーが引いてある部分はプラスαの内容です。化学アレルギーの方は飛ばしてもらって大丈夫です。

では早速始めていきましょう。
第2回のテーマはこちらです。

化学の世界地図を見てみよう

「何のこと?」と言いたい気持ちは分かりますが、始めていきましょう。


前回は化学とは何かをご紹介したので、今回はもう少し細かく見ていきたいと思います。
最初のテーマは恐らく「原子って何だろう?」や「周期表をを見てみよう」が王道だと思いますが、それは次回以降に回します。
理由は主に2つあります。
①自分の興味が見えてくる
様々な分野を知ることで、興味を持てる分野があるかもしれません。
例えば先日友人と話していると「地理好きだから資源のソースに興味ある。石油ってどうやって出来てるの?」というLINEが来ました。
②今の立ち位置が分かる

今後の連載で色々な化学の話をご紹介しますが、それがどんな話なのか、またそれはどの分野と関連するのか、など学んでいるときの立ち位置が見えてきます。

前置きが長くなりましたが、化学の世界地図を見ていきましょう。
実際に見た方が分かると思います。

こちらは元素学たんさんがYouTube及びTwitterで紹介しているものです。
今回はこの地図をベースに紹介します。

地図を見ると、中心の「化学」の周囲に3つの大きな化学があることが分かると思います。
「物理化学(理論化学)」「無機化学」「有機化学」ですね。
これらは化学の3本柱を成している分野です。1つ1つどのような分野かご紹介します。

他にも同じサイズで「高分子化学」「分析化学」「生化学」とありますが、今回はこの3つには触れません。しかし、これらも非常に大きな分野です。
また、化学自体が各分野や他の学問(数学,物理学,生物学など)と複雑に絡み合って成立しているため、分類は本質的ではありません。中間にある学問はそれらが絡み合ってるんだな、と認識しましょう。

1.物理化学(理論化学)

まずは物理化学です。
理論化学という呼び方と明確な区別はありません。一般に、高校で理論化学と呼ばれます。

物理化学と聞くと「物理なの?化学なの?」と思う方が多いと思います。
これに対する回答は「物理の手法を使って化学の対象を考える」です。
「ただでさえ化学嫌いなのに、物理まで登場するのかよ!」と思う化学アレルギーの方がいるかもしれません。
その通りです。物理の理解と化学の理解の両方が求められる非常に厳しい(※個人の感想です)分野なんです。
具体的には「物質はどう出来ているのか?」「化学反応はなぜ起こるのか?」などを考えています。

でも安心してください。
実は高校で学ぶ化学の大半が物理化学です。
つまり、原子や分子という言葉に聞き覚えがある人は多いと思いますが、これらの話がそうということです。
物理を使った、という印象ありませんよね?
なので、変に警戒したり嫌がったりする必要はありません。
物理化学は化学の根幹を成す分野なんだ、と思っていただければ充分です。

2.有機化学

次に有機化学です。

有機化学とは、有機物の性質を研究する分野です。
有機物とは、”炭素”を含んだ物質です。
炭素については次回以降説明していきます。

なぜ有機物の性質を研究する分野が大きな分野なのでしょうか。
それは、有機物は種類が非常に多く生物に関連してくるためです。
実際、現在発見されている物質のうち9割程を有機物が占めているといわれます。
また薬のほとんどは有機物であり、生物の体も有機物です。
つまり、人類の生活において非常に重要な分野だと言うことです。

有機化学では有機物の合成も行うため(地図上では有機反応機構,反応開発などにあたります)、薬の合成も有機化学に含まれます。
病気の時に自分たちを助けてくれる薬は、有機化学のおかげで出来てということですね。

ちなみに僕が1番好きなのは有機化学です。

3.無機化学

最後に無機化学です。

無機化学は有機化学と対照的に、無機物の性質を研究する分野です。
無機物は有機物とは逆に”炭素”を含まない物質です。

有機物を研究する理由は前節で述べましたが、無機物を研究する理由は何でしょうか。
それは無機物を利用した道具は非常に便利だということです。
2019年に日本人の吉野彰さんがノーベル化学賞を受賞しましたが、リチウムイオン電池は無機化学で扱う話です。
また、日常に多く潜む”合金”も無機化学で作ります。
詳しくは次回以降説明していきますが、例えば1円玉以外の硬貨は合金です。

つまり、無機物も日常を支えてくれている訳ですね。


如何でしょうか?
前回の続きのような話題でしたが、興味を持てる分野は見つかったでしょうか?
今回化学の世界地図の全てをご紹介出来た訳ではありませんが、是非紹介していない部分も掲載したYouTubeなどで見ていただきたいです。
特に今回紹介した3分野は重要なため、その間にある分野は発達しており、また情報が多いと思います。
その際に今回の説明が少しでも活きれば嬉しいです。
また、興味を持っていただけたら嬉しいです。

次回は”原子”とは何か説明していきます。
いよいよ化学の勉強が始まっていきますね。

次回以降も化学アレルギーに関係なく読んでいただけたら幸いです。
では、終わります。

今回のまとめ

  1. 物理化学は化学の根幹を成す分野であり、基礎的な内容も含んでいる
  2. 有機化学は有機物という自然界に大量に存在し生物に関連する物質について研究する分野である
  3. 無機化学は無機物という日常生活に役に立つ物質について研究する分野である

かりふぉるにあ
パッと見テキトーに見える記事ですが、本当にテキトーです。基本的に口語調です。割と何でも書きますが、趣味の範囲は数理科学とエンタメとアイドルあたりです。毎週月曜更新「かりふぉるにあからの挑戦状」毎週土曜更新「化学アレルギーへの処方箋」
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