化学アレルギーへの処方箋#4 原子はどう出来ている?

連載第4回です。

前回は原子と元素が登場しました。
気になる方は化学アレルギーへの処方箋#3 世界を作るものとはをご覧ください。
今回も登場します。(最低限のフォローはするのでご心配なく)

始める前に、化学アレルギーへの処方箋#1 化学とは?で説明した、この連載におけるアンダーマーカーの使い方を確認しておきます。
青アンダーマーカーが引いてある部分は重要な内容です。ここだけでも理解していただけたらと思います。
赤アンダーマーカーが引いてある部分はプラスαの内容です。化学アレルギーの方は飛ばしてもらって大丈夫です。

では早速始めていきましょう。
第4回のテーマはこちらです。

原子の食材って何?

高校の化学の授業で登場する話になってきます。頑張っていきましょう!


原子は万物の根源であり、元素はその種類のことです。(前回もう少ししっかり説明しています)
そしてそれを理解するために、次のような例え話を紹介しました。

世界の料理はクロワッサン,醤油ラーメン,鉄火巻き,ナポリタンなどで構成されています。これが原子にあたります。
そして、元素とは原子の種類ですから、パン,ラーメン,寿司,スパゲッティなどのことです。

化学アレルギーへの処方箋#3 世界を作るものとは

では、原子を作るもの、すなわち食材にあたるものは何でしょうか?
ちょっと難しい話が始まると感じる方がいるかもしれません。
でも安心してください。難しい話は控えています。

ということで今回は原子の構造についてです。
まずは簡易的な図を見てみましょう。
(自分で作るのは厳しいなぁと思ってネットの海を漁っていたら、正確性には若干欠けますが説明するには充分、というイラストを見つけました。)

原子は3つのパーツ(=食材)で出来ています。
中央の黄色い球と赤い球が、それぞれ陽子と中性子と呼ばれるものです。
これらを合わせて原子核と呼んでいます。
そしてその周囲の謎の線上にある緑の球が電子と呼ばれるものです。
(青色アンダーマーカーはつけましたが、どれだけ必要でしょうか…。忘れる度に見返していただく程度で充分ですし、次回以降はまた簡単な説明をします。)

陽子と電子の数は元素ごとに決まっています。
寿司なら2個,ラーメンなら5個、のような要領です。
その数のことを原子番号と呼んでいます。(なんで元素番号じゃないんですかねぇ…。)
簡単に言えば元素の出席番号です。
元素はどれもこの番号で仕分けられています。
元素は118種類発見されているんですが、これは1番から118番まで発見されていることに対応しています。

ちなみに、中性子はおまけ的なものだと考えてください。
そのため中性子だけ青アンダーマーカーを引いていません。
ただ、元素と原子の違いすなわちクロワッサンとメロンパンの違いを決定しているのは中性子です。
現在原子は3000種類以上見つかっており、核図表という図にまとめられています。
気になる方はこちらからどうぞ。

さて、原子の食材は3種類の球であることが分かりました。
次にサイズを考えてみましょう。
前回、原子の大きさは1000万分の1ミリメートルだと説明しました。
そしてその大きさのイメージとして、次のような例え話を紹介しました。

野球ボールと原子の大きさの比率は地球とビー玉の大きさの比率と同じです。
つまり「原子を集めて野球ボールを作る」とは「ビー玉を集めて地球を作る」と同じサイズ感です。

化学アレルギーへの処方箋#3 世界を作るものとは

これだけでも原子はとても小さいものだと思っていただけるでしょう。
しかし、実際はこれよりもっともっともっと小さいものなのです。

それはなぜでしょうか。
何も前回の自分が嘘を言ったわけではありません。
秘密は電子にあります。
電子はとても小さく、また圧倒的に軽いです。(原子核(=陽子と中性子が集まったもの)に比べて)
そのため、原子の真の大きさにあたる部分は原子核だと言えます。
(電子のオーラをまとっているようなものです。例えば原子を触ろうとする小人がいるとします。この小人は、原子核であれば触れることが出来ますが、周囲を適当に飛んでいる非常に小さく軽い電子には中々気付かないということです。)
そして、原子核の大きさは原子の大きさ(電子が飛んでいるエリア(=オーラも含めた大きさ))の1万分の1です。
これはまた野球に関連した便利な例え話があります。

東京ドームの中に1円玉を1枚置きます。この時、東京ドーム全体が原子の大きさであり、1円玉1枚が原子核の大きさに相当します。とても小さいですよね。
東京ドーム中から1円玉1枚を探すゲームをすることを考えれば、そのサイズ感が伝わると思います。

前回の大きさの話と合わせると、この世の多彩な物質を作っている根源は本当に小さい球であり、それが無数に集まることで森羅万象を生み出しているということになります。
原子のすごさが分かっていただけたでしょうか。


如何でしたか?
突然万物の根源として登場した原子の正体が少しは理解できたでしょうか。
化学は森羅万象の正体を解き明かしていく学問です。
その魅力が少しでも伝わっていれば嬉しいです。
次回は今回登場した原子番号をもう少し掘り下げていこうと思います。

次回以降も化学アレルギーに関係なく読んでいただけたら幸いです。
では、終わります。

今回のまとめ

  1. 原子は3種類の球(陽子,電子,中性子)が集まって出来ている
  2. 元素ごとに陽子の数および電子の数は決まっており、原子番号と呼ばれる
  3. 原子核(陽子と中性子の集合)は原子の中でも特に小さい
  4. 非常に小さい物質が集まることで森羅万象が生み出されている
かりふぉるにあ
パッと見テキトーに見える記事ですが、本当にテキトーです。基本的に口語調です。割と何でも書きますが、趣味の範囲は数理科学とエンタメとアイドルあたりです。毎週月曜更新「かりふぉるにあからの挑戦状」毎週土曜更新「化学アレルギーへの処方箋」

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